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GNSS大気遅延から可降水量を計算する

GNSS大気遅延推定値,気温・気圧観測値から可降水量を計算

 天頂大気遅延(ZTD)から可降水量(PWV あるいは TPW)を計算するには,GNSS観測点の気温(あるいは水蒸気と気温のプロファイル)・気圧の観測値が必要となる.


 気圧の観測値から天頂静水圧遅延(ZHD)が計算でき,ZTD から ZHD を引いた残りが 天頂湿潤遅延(ZWD)である.ZWDに,地上気温から仮定される大気平均気温から計算される係数を乗じることでPWVが計算できる.

天頂静水圧遅延 (ZHD)の計算

 ZHDはGPSアンテナ位相中心における気圧に依存する:

 $ ZHD = 2.2768 \cdot \frac{P_s}{f (\phi, H)} $

$ f (\phi, H) = 1 - 0.00266 \cdot \cos (2 \phi) - 0.000028 \cdot H $

 ここで,
$ P_s $ : GNSSアンテナの気圧 [hPa]
$\phi $ : GNSSアンテナの緯度 [ラジアン]
$H$ : GNSSアンテナの楕円体高 [km]


天頂湿潤遅延 (ZWD)から可降水量の計算

$ PWV = \Pi \cdot ZWD $

$\Pi^{-1} = 10^{-5} \cdot R_v \cdot (\frac{k_3}{T_m} + k_2~{'}) $

 ここで,
$R_v$ : 水蒸気の気体定数 [461 $ J K^{-1} kg^{-1}$ ]
$ k_2~{'},k_3 $ : マイクロ波の大気屈折率定数 [$22.1 J / hPa, 373,900 K^2 / hPa$]

 水蒸気の分圧で重み付けされた大気平均気温 $T_m$は,

$ T_m = 70.2 + 0.72 \cdot T_s $

$T_s$ : 地上気温
 で表される.